現在、外国人の方に日本語を教えるボランティアをしています。

そうした経験から、まったくできない時点から一定レベルに達するまでの勉強方法について考えました。

まず、最も基本的なこととして、超初心者が、1日15分で英会話ができるようになる!といった幻想を抱かないようにしましょう。

コツコツと時間をかけて積み重ねることが語学の習得の基本です。

それをしたくない場合は語学の習得は諦めて、海外へ行くときは翻訳用の端末を持ったり、表現集をもって指をさしながらコミュニケ―ションをするという方法を練習していってください。

基礎学習は重要

基礎を飛ばしていきなり応用というのはありません。

基本的なフレーズを丸暗記するのは構いませんが、その暗記したフレーズがどういう構造で成り立っているかを理解しなければ応用はできません。

基礎学習用の教材としては、中学校の英語参考書や問題集などがお勧めです。

とくに音源CDのついているもので、文字と音声を照らし合わせて学習し、耳で聞いた音を自分で発音する訓練もしてください。

中学校レベルの文法を理解することは、日本語の英語の構造の違いを理解するうえで大切なことです。

ここを飛ばしてしまうと、丸暗記以外の英語が全然できなくなってしまいます。

もっとも基本的なこととしては、a、b、c ~ のアルファベットの発音、This is a pen. といった基本的な文法を繰り返し学習していきます。

また、学習を進めていく中で、Excuse me. やThank you. といった基本的なフレーズが随時出てきますので、それを少しずつ覚えて、声に出して覚えましょう。

同時に、単語数を増やしていく努力もしましょう。

より多くの単語を覚えることは、理解力、表現力の豊かさになるだけでなく、単語同士の関連性で覚えることもできるようになるので、最初のうちは大変ですが繰り返して覚えます。

特に書いて、かつ声に出して覚えるようにすると効率的です。

基礎学習は時間がかかりますが、ここを疎かにしないようコツコツとやっていきましょう。

どんな分野でも基礎の時点では忍耐が必要で、ここで挫けてしまう人も少なくないのですが、乗り越えた先に楽しい世界があることを信じて頑張ってください。

どのくらいの時間数が必要?

一般論として、英語の習得に必要な学習時間数は3000時間と言われます。

日本では、中学、高校と英語学習をしたとしても、時間数は1500時間程度と言われていますので、それだけで英語ができるようになるのは難しいのかもしれません。

学生時代に全然英語をやらなかったとなると、一日1時間勉強したとしても1年間365時間ですので8年かかることになります。

学生時代に勉強していたという人は、あと1500時間の学習のために4年間が必要になります。

もちろん、毎日2時間、3時間と学習していけばその期間は短くなります。

通勤時間がある人はその時間中に勉強したり、昼休みに勉強したり、空いた時間を活用して積極的に英語に触れる時間を増やしてみてください。

私が英語をきちんと学習し始めたのは社会人になってからですが、通勤時間、昼休み、その他の食事中、あるいは入浴中など、あらゆる時間を英語学習に割きました。

それによって、まったく英語ができなかったところから、2年程度で英検準1級、TOEIC800点までになった経験があります。(ずいぶん昔の話ですが)

語学は諦めずにコツコツやるという以外の才能は必要ありません。

やり方さえ間違えずにきちんと積み重ねていけば誰でも話せるようになりますので、焦らずじっくり基礎学習をやっていきましょう。